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舘 幸男; 四辻 健治
Proceedings of 5th International Meeting on Clays in Natural and Engineered Barriers for Radioactive Waste Confinement (USB Flash Drive), p.899 - 900, 2012/10
放射性廃棄物地層処分の安全評価において重要となる圧縮ベントナイト中の核種の収着・拡散挙動を把握・評価するため、圧縮モンモリロナイト中のSrの収着・拡散挙動に及ぼす間隙水の塩濃度影響を、実験とモデルの両面から調査した。密度800kg/mの圧縮モンモリロナイト中のSrの実効拡散係数(De)と分配係数(Kd)を、4種類の塩濃度(0.01, 0.05, 0.1, 0.5M)の条件下で取得した。Deは塩濃度とともに大きく減少した。Kdも同様に塩濃度とともに大きく減少し、バッチ収着試験の傾向性と整合的であった。これらの収着・拡散挙動は、イオン交換を考慮した収着モデル、狭隘間隙中の電気二重層を考慮した拡散モデルを統合した統合収着拡散(ISD)モデルによって解釈された。このISDモデルは、基本的に2価カチオンの収着・拡散挙動評価にも適用できると評価されるものの、特に低塩濃度領域におけるモデルの改良を検討する必要がある。
四辻 健治; 舘 幸男; 西巻 祐一郎*
Proceedings of 5th International Meeting on Clays in Natural and Engineered Barriers for Radioactive Waste Confinement (USB Flash Drive), p.427 - 428, 2012/10
処分環境における圧縮ベントナイト中の核種の拡散係数や収着分配係数等の整合的な推定評価を目指し、原子力機構では統合収着・拡散モデル(ISDモデル)の開発を進めてきた。従来のISDモデルでは、多価イオンや錯体状化学種などの複雑な化学種に対してモデルの適用性が不満足であり、また付加的なフィッティング・パラメータの導入などモデル構造上の問題があった。そこで本報告では、より広範な処分条件へのモデルの適用、また圧縮系における拡散現象のさらなる理解を目的として、ISDモデルの基本仮定に立ち返ることによりモデル高度化要因を検討し、影響評価を試みた。本報告では高度化要因として、排除体積効果及び誘電飽和効果の影響を考慮し、ISDモデルに取り入れて影響解析を実施した。その結果、実効拡散係数への影響はいずれも小さく、したがって実測データとの不整合性はこれらの高度化要因に起因するものではないことが示された。